
〜その陰で見えなくなっていく子どもたちと、母としての葛藤〜
さいたま市の英語教育は「全国トップクラス」と言われています。
その言葉を耳にするたび、私は胸がぎゅっと締め付けられます。
なぜなら、発達特性のある娘にとって、その”トップクラス”という環境は、努力が成果につながらず、自己肯定感を失ってしまう可能性のある場所だからです。
📚「平均が高い」という現実は、誰かを苦しめている
「全国トップクラス」と聞くと、「みんな英語が得意なのかな」と思われがちです。
しかし、本当は違います。
- 英語についていけない
- 音が聞き取りにくい
- 書くのに時間がかかる
- テストになると頭が真っ白になる
そんな子どもたちも確実に存在しています。
平均点が高くなればなるほど、「できない子」は目立ち、自分だけが取り残されていると感じやすくなります。
これは、発達特性を持つ子にとって特に大きなストレスです。
💔母として抱える「答えのない不安」
娘の姿を見て、こう思う瞬間があります。
「このまま中学校に入ったら、どれだけ傷つくのだろう」
「テストや評価の中で、自分の価値を見失ってしまうのではないか」
発達特性のある子は、「頑張っていない」のではありません。
脳の特性によって、情報の処理の仕方が違うだけ。
でも社会は、結果やスピードを求めます。
学校のシステムは、「平均的な子」のために作られています。
その現実を理解しながらも、母として何ができるのか、どこまで守るべきか、いつ手を放すべきか。
その判断にいつも迷っています。
🏫学校は「できない子」に合わせてくれない
学校の先生も一生懸命です。
でも、制度そのものが「多数派基準」で作られている以上、どうしても限界があります。
- テストで点を取れる子が評価される
- 「できない子」に時間を割く余裕がない
- 個別最適化は理想論になってしまう
つまり、発達特性のある子は、努力しても報われにくい構造の中にいるのです。
✨では、本当に「テストの点数」だけが価値なのでしょうか?
私は、娘を見て思います。
- 人の気持ちを誰よりも感じ取る力
- 小さな発見に気づく感性
- 自分なりの方法で工夫しようとする姿勢
こうした力は、テストには出てきません。
でも、人として生きていく上で、かけがえのない宝物です。
🌱母として信じ続けたいこと
正直に言えば、具体的に何をすればいいのか、私にも分かりません。
「こうすれば大丈夫」という答えがあれば、どんなに楽でしょう。
でも、そんな簡単な答えはないのです。
娘の歩みはゆっくりかもしれません。
周りと比べたら「遅れている」と言われることもあるでしょう。
それでも私は信じています。
「早くできること」よりも、「自分の力で気づき、学び、表現できること」こそ、本当の力であると。
そしてその力は、発達特性のある子どもたちが持つ**「感じる力」「オリジナルな視点」**の中に、確かに存在しています。
💬おわりに
「トップクラス」という華やかな言葉の陰で、声にならない苦しさを抱えている子どもたちがいます。
保護者としてできることは、社会をすぐに変えることではないかもしれません。
具体的な解決策を、私も持っていません。
でも、我が子の価値を、テストの点数だけで決めない。
その選択をすることは、今日からでもできます。
これを読んでいるあなたが、同じような不安を抱えているなら、どうか覚えていてください。
あなたのお子さん、社会の平均で測れないだけで、本当の価値が「ない」わけでは決してありません。
答えは見つからなくても、点数では見えない輝きを、一緒に信じ続けていきましょう。








